フローズン・タイム

美しさは一瞬の中に宿る。そんな事を感じさせられた。

全体的に映像もゆっくりと遷移。

ストーリーは、美大4年生のベンが、彼女であるスージーにフラれる。スージーに未練のあるベンだが、スージーはすでに違う彼氏ができていた。

スージーとの別れから、不眠症に陥るベン。不眠症のため、時間を持て余すベンはスーパーで夜間アルバイトを始める。眠れない日々が続き、ついにベンは、愛の停止とともに、自分以外の時間も止めてしまう。時間を元に戻すまで、スーパーの客を静物画デッサンする。

スーパーでの同僚、シャロンと夢を語り合い、どんどんシャロンに惹かれていくベン。シャロンとキスしたことにより、ついに呪縛がとける・・・。


時間と愛、性と美、永遠のテーマにゆっくりとつめよった作品。


回想シーンなどでも、一度画面が切り替わるのではなく、現在と連なって遷移していくので、観ていておもしろかった。

スーパーの同僚、悪友2人のバリーとマットがめちゃくちゃおもしろい!とても芸術性に優れた作品だったが、コミカルさがところどころにちりばめられていて、思わず笑ってしまった。

最後、静止した世界をシャロンと二人歩くシーンは圧巻。雪が宝石になる、その一瞬。そんな時に愛を語り合うなんて、なんて素敵なのだろう。

フローズン・タイム」:2008年、イギリス。監督、ショーン・エリス。キャスト、ショーン・ビガースタッフ、エミリア・フォックス